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第147回 「合格ライン突破の考え方 2次試験編」

地球儀

皆さん!こんにちは!これまで私立大学受験は「8・7・6パターン」、センター試験は「9・8・6・6・6パターン」で無理なく勝ち抜こうと分析して参りました。今回はいよいよ国公立2次試験の合格ライン突破について考察していきたいと考えています。

国公立大学2次試験(個別試験)は記述式の2~3科目が主流ですので、原則的には私立大学一般入試と同様の考え方となります。

まず、中堅どころの国公立大学における総合点(センター試験+2次試験合計)の合格ラインを見ていきましょう。文系は60%台後半~70%、理工系は60%台前半となっています。医学部は前回同様80%前後と高水準です。

医学部以外では、センター試験「9・8・6・6・6パターン」で7割台を確保し、2次試験で6割を確保する事が合格への近道だと言って良いでしょう。しかしながらセンター試験での7割は何とかなっても、深い思考力と論理性が試される2次試験において6割を確実にすることは、決して容易ではありません。また個別試験であるが故、各大学の個性が強く発揮されます。過去問を徹底的に研究し、出題傾向を把握しておくことが必須条件となります。

教科書を中心とした「理解度判定テスト」であるセンター試験とは真逆の態度が、2次試験においては求められます。センター試験はオーソドックスな問題が続くので、得意科目で無くても出て来る順番に設問に対峙していく事で大きく調子を崩すことは無いかと思いますが、2次試験では「捨てて勝つ」という頭の整理が必要になります。

問題用紙が配られたら、まず前問を見渡す。順番に問題に接していくのではなく、解けそうな問題から着手し、自らリズムを作りだすことが肝要です。この態度は全科目に共通するものですが、とりわけ理系科目には顕著に要求されるものと心得てください。

今一度、手順を整理します。
①まず全問に目を通す。
②問題毎に、「解けそう」=〇、「いけるかも」=△、「無理そう」=☓と印をつける。
③〇印から優先して着手する。(問題番号順では無い。)

〇印から始めて、次に△印に入る。恐らく☓印には割く時間が残らないと思われます。可能性の高い順に、最も貴重な資源である時間を割り振っていくのです。何よりも大切なのは「時間配分」です。難問奇問のために徒に時間を浪費する事は絶対に避けなければなりません。とにかく、まずは簡単な問題でも良いので1題を確実に取る事です。これをきっかけに精神的にも余裕が生まれてくるのです。

教科書

理系科目においては、〇印であっても完全に解けない場合もあります。そんな時は、小問⑴だけでも確実に拾いましょう。大問は基本的に小問2つから構成されているケースが多く、小問⑴は基本的な問題解法が試されている事がほとんどで、⑵は⑴の結果を利用して解いていくパターンが多いのです。難しくない小問⑴を確実に取れば大問総取りに繋がると考えてください。一方、☓印においても比較的易しい問題が小問⑴に置かれているケースも散見されます。仮に、各大問の小問⑴を全て取れば全体の3~4割を押さえる事が可能なのです。

大問全てを綺麗に解き切る事よりも、粘り強く部分点を稼ぐことを心掛けてください。この小さな積み重ねが、最終的な「合格ライン突破」に繋がるのです。

「捨てながら、部分点を拾う」戦術は、普段の過去問演習の際に、指定時間内を強く意識することで身に付きます。時間内で、各年度の合格ラインを常に突破できるようになれば、本番でも落ち着いて問題に向き合う事が出来るはずです。

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