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第74回 「厳しい現実 Ⅹ 総括編②」

皆さん!こんにちは!!今回は前回に引き続き昨年のダイヤモンドオンラインの記事を分析する事により2018私立大学受験を振り返り、2019私立大学受験を予想して参りたいと思います。

⇒立命館合格者前年対比12%の大幅減

合格者数が大幅減の上位校 入試難化で定員割れ解消校も
今年の入試に大きな影響を与えたのが、合格者数の減少だ。もっとも大きく減らしたのが立命館大で3841人の大幅減だ。昨年に比べて12%も減らした。
定員を超過すると、ペナルティとして、助成金をもらえないだけではなく、学部の新設などもできなくなる。立命館大は来年、食マネジメント学部の新設を申請しており、定員厳格化に慎重にならざるを得なかったと見られる。この他でも早稲田大2049人、法政大2011人、立教大1578人減など。立命館大や立教大は定員増で募集人員を増やしたが、それ以上に合格者数を絞った。

⇒早慶上理計1841人減、MARCH計6893人減

⇒合計8734人は慶應義塾の総合格者に匹敵

早慶上理(早稲田、慶應義塾、上智、東京理科)を合計すると1841人減、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)で6893人減だ。早慶上理とMARCHを合わせると8734人減で、ほぼ慶應義塾大の合格者数に匹敵する。1大学分の合格者が減った計算になる。関西でも関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)で7090人の合格者減である。

⇒各高校も合格実績頭打ちで広報打撃

志願者が増えて合格者が減ったのだから、入試が難化した。各高校の大学合格実績も、昨年と比べて軒並み減少する結果となった。
首都圏の私立高の広報担当教諭は「MARCHの数が年々伸びていることをセールスポイントにしてきました。今年も生徒は頑張ったのですが、定員の厳格化によって今年は少ししか増えず、これでは大学合格実績が頭打ちのイメージになってしまいますから、広報ツールには使えず困っています」という。

⇒上位大学合格者絞り込みの恩恵で中下位大学が定員達成のケースも

一方、この合格者減により恩恵を受けた大都市圏の大学もあった。全体の約45%に上る定員割れの私大の中には定員の厳格化によって上位大学で合格者が減り、その分が流れてきて定員が埋まった大学もあったのだ。
今の高校生は浪人を嫌うため現役進学志向が強く、合格した大学に入学してしまう場合が多いこともある。ただ、それを良しとせず、浪人する私大文系の受験生も増えたようだ。

⇒第一志望者が多い大学は実質的な低倍率化進む

合格倍率(合格者数÷募集人員)は、入試方式をたくさん設けていると、その方式ごとに合格者を出すため、当然ながら合格者が増えて高い数字になる。
トップは千葉工業大の11.9倍、次に芝浦工業大の7倍、摂南大の6.3倍、立命館大の6倍と続いた。理工系大学の数字が高いのは、センター利用方式などで国公立大との併願者が多いこともある。国公立大に合格するとそちらに進学してしまうため、一般入試よりはるかに多く合格者を発表する。
もっとも低いのが帝京大の2.3倍で、次いで慶應義塾大の2.4倍だ。また、この合格倍率が低いということは、第1志望での入学者が多いとも考えられる。合格者を多く発表しなくても、募集人員が確保できることになるからだ。帝京、慶應に続いて青山学院大、早稲田大が3倍を切っており、第1志望者が多いといえよう。

⇒競争激化が敬遠され、結果としての地方創生へ

今年の入試では、志願者が増え合格者が減ったことで、実質競争率(受験者数÷合格者数)もアップする大学が多かった。法政大が昨年の4.2倍から5.4倍に、早稲田大が5.6倍から6.7倍に、立教大が4.6倍から5.4倍に、青山学院大が6.2倍から7倍にアップしている。これだけ難化すると、敬遠の動きが出てくることも考えられる。
ある教育関係者は「定員の厳格化で大都市圏の募集が厳しい大学が潤ったことは間違いないでしょうが、同時に人気大学の難化が進んだことも確かです。この難化によって、地方の受験生が大都市圏の大学は難しいからと受験を諦めれば、結果として地方創生の目的が果たされることになります」という。皮肉な結果だが、難しくなることで受けに来なくなるということだ。
東京の大手大学は地方からの受験生の獲得に力を入れている。キャンパスの活性化には、いろいろな地域からの学生が一緒になって学ぶことが大切だからだ。これには留学生も含まれている。文科省の「学力の3要素」にも、「主体的に多様な人たちと協働で学ぶ」ことが謳われている。
しかし、今年の早慶の合格者の1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)の割合は7割を超えている。定員の厳格化で、ますます地元勢が増えていく可能性は高い。
これほど厳しくなった入試だが朗報もある。次の表は定員増を申請している大学の一覧だ。

⇒推薦入試やAO入試活況も、難関大は一般入試枠引き続き主流

⇒結果として一般入試枠を巡る競争は高止まり、文系私大人気も継続へ

もっとも多い明治大は1030人も増やす。日本大472人、武蔵野大385人、同志社大326人、福岡大310人など、私立大全体で5778人の定員増を申請中だ。今年の近畿大のように、一般入試の合格者を増やす可能性も考えられる。
来年も定員の厳格化は進み、1.1倍までに減る。そうなると、今年以上に一般入試での合格者が減ることになる。受験生の中には、早くに合格を決められ、それでいて受験は1校で済む推薦入試やAO入試を選ぶ人も増えるのではないかと見られる。
ただ、難関大は相変わらず一般入試枠が大きく、やはり一般入試が募集のメインになる。対策としては併願校を増やしていく必要がある。来年も文系人気が続けば、私大人気はますます高まり、入試もよりいっそう厳しくなりそうだ。

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