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第73回 「厳しい現実 Ⅹ 総括編①」

皆さん!こんにちは!!このところ当ブログでは2018私立大学受験の総括として、異常なまでに厳しかったその現状を様々なメディア記事を分析する事によって振り返って参りました。
今回と次回ではその締めくくりとして昨年度のものではありますがダイヤモンドオンラインの記事を取り上げたいと思います。
そこには、正に2018私立大学入試の厳しさを浮き彫りにする要素が的確に網羅されており、同時にそれらは2019年度以降も競争が高止まりするであろうとの証左にもなっているのです。
それでは内容検証に移っていきましょう。

⇒志願者数に大きな動き 合格者数抑制で文系浪人増に
志願者数が大きく増加する一方で、人気上位校を中心に合格者数は大きく減少した私立大学入試。来年は大幅に募集定員を増やす学校もある。私立大学の現状を見てみよう。

⇒志願者増の背景にある 私大定員厳格化の動き
今年2017年の私立大学一般入試の大きな特徴は、志願者が激増したことだ。8%ほど増えた。下の私大志願者数のランキングを見てほしい。
今年の志願者トップ30を見ると、昨年より志願者が減ったのは千葉工業大と中央大の2校だけだった。国公立大の志願者が0.2%減だったのとは対照的な結果となった。

⇒近畿・法政・東洋が1万人以上の志願者増加を果たす

志願者が激増した理由は3つ考えられる。一つは18歳人口の増加。昨年に比べて1万人ぐらい増の約120万人と見られ、受験生もそれに比例して増えている。

⇒”文高理低”トレンド鮮明、就職状況好転が寄与
2番目は文系の人気が高く、理系の人気が低い“文高理低”の学部選びになったことだ。私立大では文系学部の定員が大きいため、文系人気になると志願者が増える。
この3年ほど、大学の文系卒業生の就職状況が好転し、文系学部志願者が増えた。私大で見ると、今年はとりわけ社会、国際系、経済、経営、商学部の人気が高かった。
逆に理系は志願者が増えたものの、平均の8%増を下回る学部が多かった。

⇒定員充足率厳格化に対応し併願校増加
3番目としては大手私大の定員の厳格化対策として、受験生が併願校を増やしたことだ。多くの私大は定員を上回って学生を入学させている。15年には定員の1.2倍まで入学させても国からの助成金がもらえた。
これを徐々に減らして、18年には1.1倍までに減らす。さらに、19年には1.0倍で、定員通りに入学させることになる。これを超えると助成金はもらえない。
助成金は平均で大学の収入の約10%を占めているから、助成金をもらえないと経営は厳しくなる。国公立大では大きく定員を上回って入学させている大学はなく、いずれも1.1倍以内に収まっている。

⇒入学者減→合格者減→競争率上昇→偏差値上昇
入学者を減らすことは合格者を減らすことにつながる。昨年の入試でも早稲田大、慶應義塾大をはじめ多くの私立大が合格者を減らした。そのため競争率が上がり、入試が難化した。
受験生はその対策として、今年は併願校を増やし、志願者増になったと見られる。

この定員の厳格化は地方創生の一環として実施されている。地方創生とは東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけることで、日本全体の活力を上げることを目的にした政策だ。
その中で、大学においても大都市圏の大手大学に学生が集中している現状を改善し、地方の大学の活性化を目指すのだ。
そのため、大都市圏に多い入学定員が2000人以上の大規模大学から、厳しく入学者数を制限することになった。

⇒国公立人気高いが、現役合格志向が上回り私大人気アップ
このような理由から、今年は私大の志願者が大きく増えた。近年の入試では、学費が安い国公立大の人気が高いが、現役で大学に進学したい受験生は多く、併願校として私大人気がアップした側面もある。

⇒4年連続志願者日本一、近畿はこの10年で倍増果たす

4年連続志願者トップ近畿大3学部同時新設の東洋大

近畿大の東大阪キャンパスに今春オープン、「文理の垣根を越えて社会の諸問題を解決に導くための学術拠点」アカデミックシアター(大阪府東大阪市)
志願者数トップは4年連続で近畿大だ。志願者数は14万6896人。近畿大は07年には志願者ランキングで9位、志願者数も6万人台だったから、この10年で2倍以上に伸びたことになる。昨年に比べても、志願者は2万6981人、22.5%も増えている。今年、もっとも志願者数が増えた大学だ。これで5年連続の志願者増となる。

人気の理由は改革に積極的なことだろう。10年に総合社会学部、11年に日本初の建築学部、16年に国際学部を新設している。国際学部は語学教育で評価の高いベルリッツとタイアップして設置し、開設初年度から人気を集めた。
さらに、20年の完成を目指してメインキャンパスの整備も進んでいる。

今年は5つの建物からなるアカデミックシアターが竣工した。ここには2400席用意される24時間オープンの自習室、蔵書の3割がマンガという図書館などもある。
今の高校生はあまり自宅では勉強しない。学校や塾などの自習室や教室などで勉強することが多いため、大学に入ってから学びのスタイルを変えさせないようにとの考えから、大きな自習室を新設した。

それだけではなく、研究力の高さも注目される。クロマグロの完全養殖、ウナギ味のナマズの開発など、水産研究所の研究成果を、受験生や保護者に分かりやすく伝えたことで注目度が高まった。
卒業生のつんく♂がプロデュースした入学式も話題だ。こういった改革が受験生に評価されている。

⇒法政・六大学初の女性トップで初の志願者10万人越え
2位は法政大だ。昨年5位で初めて志願者10万人超えを果たしたが、今年はさらに1万7000人も増えて過去最高の11万9206人となった。
センター試験利用入試を、今年から新しく国際文化学部が実施した。受験生への認知が進んだ英語の外部試験利用入試でも志願者が増えた。

英語の外部試験とは、英検やTOEFLなどの資格試験のことで、大学が設定する基準を超えていれば英語の試験を免除し、残り2科目で合否を決める方式だ。
最近、多くの大学が導入するようになってきている。20年の大学入試改革でも、英語の試験で外部試験の成績を使うことが決まっている。その先取り入試になる。
さらに、東京六大学初の女性トップである田中優子総長が保護者に人気ということも法政大人気を支えていると見られる。

小学校跡に東洋大が今春新設した赤羽台キャンパス「情報連携学部」(東京都北区)

駿河台キャンパスの法学部と商学部を中心に定員を大きく増やす明治大(東京都千代田区)

⇒3位早稲田・4位明治・5位日大・6位東洋まで10万人の大台突破
3位は早稲田大、4位は明治大、5位は日本大だ。6位の東洋大は夜間部を含めると初めての10万人超となった。昼間部だけで1万5378人も志願者が増えている。
今年は国際、国際観光、オープンしたばかりの赤羽台キャンパスに情報連携の3学部を新設した。3学部を一度に新設するのは珍しい。いずれの学部も人気を集め、志願者が大きく伸びた。

⇒定員増加するも志願者増が上回り、結果として倍率上昇
次に募集人員を見てみよう。これは一般入試だけのもの。今年は近畿大が920人の定員増を行った。その影響で一般入試の定員も667人増ともっとも多く増えている。
次に中央大の459人増、東洋大の375人増、東京理科大の283人増だ。東洋大は3学部新設もあって定員を569人増やし、東京理科大も定員を325人増やしたことが影響している。

募集人員を増やしている大学が多いが、志願者も大きく増えているため、志願倍率(志願者数÷募集人員)も、昨年に比べて上がっている大学が多い。
トップは千葉工業大の54.6倍で、次いで近畿大の29.6倍、摂南大の27.2倍、法政大の27.1倍と続く。法政大は昨年の22.5倍から大きく伸びた。

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