第60回 「記憶力アップに直結する3大テクニックを活用せよ!」
皆さん、こんにちは!!前回のブログでは「忘却曲線」を味方につけて「定着」を促進するメカニズムを解説しました。それを受けて今回は偏差値アップのカギを握る勉強のリズムと記憶力をアップさせるテクニックについて解説します。
以下は当ブログ第10回からの引用です。
テレビを見ていると、健康バラエティ番組などで、疲労回復のためには深夜零時から午前2時までがゴールデンタイムだというお話をよく聞きますよね。なんでもその時間帯は身体のダメージを修復する成長ホルモンが最も分泌されるのだとか、、、
要はこれと同じです。偏差値を劇的に向上させるためには勉強したその日のうちに復習をすることが最善なのです。「日曜日にまとめて復習しよう。」などと言っていると、このゴールデンタイムをみすみす逃すことになり、勉強の効率を著しく低下させてしまうのです。
武田塾が理想とする復習のタイミングは、まず学習した当日です。そして、週に2日の復習日を設け、その結果をテストで確認します。そこまで徹底して復習しないと勉強は身につきません。
<全部解けるようになるまで何度も繰り返す>
復習は大切です。でも、掛け算九九の復習が不要であるように、完全に身についたものを復習する必要はありません。そこで、解いた段階で「できる」「できない」を区別する必要があります。
できた問題には「○」、出来なかった問題には「/」をつけ、解答と解説を読み、完全に理解しなおすこと。その際、間違えた理由も書き込んでください。その日解いた問題をその日のうちに「全問正解」するまで繰り返します。
『解いた段階で「できる」「できない」を区別する必要があります。』という表現に注目してください。
この要領が受験勝ち抜くために必須なのですよ。時間は限られています。その貴重な時間を最大限有効に使うための近道は「わかっている問題に時間を使わない」という事なのです。
英単語でも、年表暗記でも、数学の解法でも同じです。身についたものはドンドン復習の対象から外していきましょう!このメリハリを付けずに勉強している生徒さんは、どこまで行っても残念ながら苦手分野が残ってしまい偏差値が上がりません。
この悪循環から抜け出て一気に逆転合格を目指しましょう!!
<効率よく暗記するための3大テクニック>
効率よく暗記するためにすることは以下の3つだけ!この3つを守って頂けると、驚くほど覚えが良くなることを体感すると思います。
それでは、早速一つ目の方法をご紹介します。
①声に出して読むこと
暗記するには人間の脳に深く印象を刻むことが重要になります。ではどうやったら脳に深く印象を刻むことができるでしょうか?それは、五感をフル活用することによって達成できるのです。
五感を使えば使う程、脳に深く印象を刻むことができ、暗記がしやすくなります。
声を出して読むことはこの原理を使っています。つまり、読むことによって視覚だけを用いるのではなく、声を出して読むことで、視覚、そして、聴覚を使うことが出来るのです!
さらに、話すということは、脳を駆使する作業であるため、それも付随効果として、暗記力をさらに高めることができるのです。私が暗記をするときにはこのテクニックを必ず活用しますが、英語の勉強では特にこの方法を活用しています。
英語学習ではとにかく単語帳の例題をシャドーイング(CDに合わせて英文を読むこと)を徹底的に行う事が重要です。
余談ですが有名な漫画「ドラゴン桜」はご存知でしょうか?
その漫画は、ある不良学生が東京大学への進学を目指すストーリーなのですが、 効率的な勉強法を紹介する場面が随所に出て来ます。 その中でも、この方法は推奨されています。
そして、次にご紹介する方法は、
②短時間で繰り返す!
前回のブログでご紹介した「エビングハウスの忘却曲線 」を活用する事と同義です。
あなたは英語の単語帳を一周するのに時間をかけ過ぎていませんか?覚えたい項目を覚えようと一単語ずつ必死で紙に書いて覚えようとしていませんか?
もしあなたが該当するなら、すぐにその習慣はやめて下さい。書く必要は無いので、その代わりに短い時間でもいいですから多くの項目を見て下さい。 そして、その反復演習を行う時間を増やしてください!
つまり
繰り返し時間を減らして、繰り返し回数を増やしたほうが効率的ということです。
理由はエビングハウスの忘却曲線を理解すると分かります。前回のブログでお話ししたように心理学者エビングハウスが暗記に関して以下のようなデータを出しています。
20分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた。
1時間後には、56%を忘却し、44%を覚えていた。
1日後には、74%を忘却し、26%を覚えていた。
1週間後には、77%を忘却し、23%を覚えていた。
1ヶ月後には、79%を忘却し、21%を覚えていた。
というデータです。驚きですよね。 つまり人間は余程特殊な能力を持つ人以外は、一度見た情報など、すぐに忘れてしまうのです。そのため、一度に時間をかけて覚えても意味がなく、それよりは、
繰り返し繰り返し何度も見て、記憶のメンテナンスをするほうが重要になるのです。
⇒これこそが「忘却」と「再生」を繰り返すという事に他なりません。
さて、それでは次の方法をご紹介します。
③脳が睡眠中に行う機能を利用する。
結論から言うと睡眠時間6〜7時間半をとってください。
なぜなら、脳は睡眠中に、一日の情報を整理しており、そこで、その日、覚えたことを脳に深く刻む行為を行っています。
つまり、睡眠によって、記憶は定着されていくのです。そのため、テスト前などに、徹夜して覚えた項目などは睡眠によって脳に深く刻む行為を行っていないため、すぐに忘れてしまうのです。
また、睡眠時間を6〜7時間半確保するべき理由は、世界の脳科学者たちの統計データから、ベストなボリュームであると研究発表されています。とにかく、効率的に覚えるには睡眠時間が大事なのだと覚えておいてください。
<記憶力アップのための総括>
・声に出して読もう ⇒ 五感を使えば使う程、脳に深く印象を刻むことができ、暗記がしやすくなります。
・早く、多く、繰り返そう ⇒ 繰り返し時間を減らして、繰り返し回数を増やしたほうが効率的
・睡眠時間を6時間〜7時間半とろう ⇒ 睡眠によって、記憶は定着されていくのです。
次回は一週間の勉強リズムについて解説いたします。