第196回 「大学受験不合格の接し方」
皆さん!こんにちは!!私立も国公立も合否が出揃いました。努力が実り希望の大学に合格した方もいますが、残念ながら不合格となってしまった方の方が何倍も多く存在するのが大学受験です。正に弱肉強食の厳しい世界が繰り広げられているのです。この厳しい競争に挑んでいるのは生徒さんだけではありません。保護者の皆様もハラハラドキドキの連続で、時には受験生以上の緊張感に苛まれることも珍しくありません。その負担を少しでも和らげるために情報発信を続けて参ります!!
今回のブログではお子さんが不合格に直面する際の保護者としての心構えや接し方を特集します。
衝撃が発生した場合の心の推移
大学不合格という現実を突き付けられる時、当たり前のことですがお子さんは心に傷を負います。人間は急激な悪変化やショックが発生する場合、以下のような順序で心理状態が推移すると言われているため、一旦時間をおいて本人の感情が落ち着くタイミングが来るまで、ひたすら話を聞いてあげるということが極めて重要です。
第1段階
ー感覚的に脅威を感じる
ーショックを受ける
ー身動きが取れない
第2段階
ー激しい怒り
ー現状への固執
ーリスク回避傾向
第3段階
ー嘆きながらも個人的感情や固執との決別
ー次なる挑戦への心の準備
第4段階
ー抵抗なく変化を受容できる
ー挑戦へのエネルギーが湧き上がる
大学受験の結果が不合格となった場合、お子さんの精神状態は上記の第1段階か第2段階にとどまるケースがほとんどです。この時に建設的な話や前向きな将来への話をしても、額面通りに受けってもらうことはほぼ不可能です。やきもきする気持ちは重々分かりますが、ここは辛抱強く待っていただき、第3段階や第4段階に移行するのを見守りましょう。
第3段階や第4段階へ気持ちがスムーズに移行するためには、周囲のサポートが不可欠です。第1段階や第2段階のタイミングで周囲の人間がしっかりと話を聞いてあげることこそが、ネガティブな感情を薄めていく事に繋がると理解してください。
この流れの中で、心に傷を負ったお子さんと接するにあたり、以下の3つのポイントを押さえておくことがお奨めです。
①とにかく温かい態度で話を聞いてあげる
②決して否定しない
③保護者の答えを押し付けない
一つずつ見ていきましょう!
温かい態度で話を聞いてあげる
傷ついたお子さんが更なるネガティブ感情を溜め込まないように、ひたすらお子さんの話を聞いてあげてください。お子さんにとって最大の理解者であり支援者なのは保護者である皆さんです。お子さんが「親には何か話しにくい、、、、」と感じれば感じるほど、心の回復は遅れていくのです。
第1段階や第2段階では、お子さんの方もただ自分の言い分を聞いてほしいと考えることが多いので、その気持ちを汲み取ったうえで共感している事を伝えましょう。その為には相槌やアイコンタクトを上手に活用し、効果的な聞き手となってください。
このように深いレベルで相手をよく理解した上で、気持ちを汲み取り共感する話の聞き方を「傾聴」と言います。「傾聴」する際のポイントや方法を解説します。
「傾聴」 3つのポイント
①まずお子さんが自分自身の内面と対話出来るようになる
「傾聴」することでお子さん自身が自分の内面を言葉にするため、お子さんの中で曖昧なままであった思考を整理することが出来ます。話せば話すほど、ささくれ立った感情が整理されていくのです。
②自己肯定感が高まる
「相手の話に真剣に向き合う」、「肯定的な態度で話を受け止める」、「きちんと話を聞いていますよと伝える」ことで、傷ついたお子さんが自己肯定感を回復させていきます。その結果として、自発的な行動が生まれてくるのです。
③深いレベルで心が繋がる
「傾聴」すればするほど、お子さんの心は開いていきます。心の悩みや問題、コンプレックスなど心理的に深く根差しているトラブルを抱えている場合は、特にその傾向があります。その為保護者の皆さんの意見は一旦脇に置き、辛抱強く「傾聴」を重ねてください。
否定しない
まだ正常化していないお子さんの発言が非現実的であったり、いかにも甘かったり感じてしまう事は多々ありますが、頭ごなしの否定は厳に慎んでください、まだ第2段階を脱していないお子さんの発言には、怒りや現状への固執が一方的に表現されがちなのです。
またお子さんの入試結果を受け、知らず知らずのうちに保護者サイドも強いストレスに晒されておりますので視野狭窄に陥りがちなため、自然と言葉使いがきつめになってしまうこともしばしばです。発言する前に少し間をおいて、聞き手に廻るお子さんの捉え方を想像してから伝える余裕を持ちたいものです。
お子さんが徐々に落ち着きを取り戻し、他人の意見を聞けるようになったことを確認した上で、大人から見た非現実的な部分や甘い考えを指摘してあげてもいいでしょう。
親が答えを出さない
よくありがちなのが、保護者が答えを出してしまうパターンですが、やめておきたいところですね。お子さんが心から納得して、自分自身の意思で選択できる状況を用意してあげないと、結局その進路を選択した挙句「自分のやりたいことは、これではなかった」と諦めてしまいがちです。
私も立場上、進路相談を数多くお受けしておりますので、保護者とお子さんでいらっしゃり、ほぼ9割は保護者が喋ったうえで満足してお帰りになるパターンに直面することもあります。しかしながら、まずはお子さんが自分の意思を話せる場を用意してあげることが重要な第一歩だと考えています。
浪人という積極的な解決策
大学受験で不合格を突き付けられたとしても、それでお子さんの人生が終わってしまう訳ではありません是非ご家族のサポートでお子さんの未来や再挑戦を支えてあげてください。浪人という選択肢も極めて前向きなものだと思います。ただ浪人に遠回りは禁物です。覚悟を決めて挑戦しようというご家庭は是非武田塾の受験相談にお申し込みください。
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