第97回 「GMARCH大研究 ②」
皆さん!こんにちは!!志望校の決定もいよいよ最終コーナーに差し掛かっているのではないでしょうか。当ブログでは第86回から第90回まで日東駒専大研究をお送りしましたが、今回からはGMARCHを特集します。今年度入試で、早慶上智並みの難易度に達したと言われるGMARCH各校は最早私立最難関大学群と位置付けて良いと思います。志望校決定のお役に立てる情報をまとめて参ります!!
今回は大学ランキング2017で高評価を受けた、明治大学・青山学院大学・中央大学を特集いたします。記事はThe世界大学ランキング日本版からです。
⇒偏差値だけでは測れない「MARCH」の魅力
「MARCH」5大学のうち、ランクインを果たした明治大学、青山学院大学、中央大学のスコアを分析。私立大学のみのランキングでは3大学とも15位以内と、高い教育力が認められています。
⇒3大学とも全分野でランクイン
総合ランキングは、明治大学が34位、青山学院大学が50位、中央大学が55位タイと、3大学の中では明治大学がわずかに抜け出しています。ただし、私立大学のみのランキングを見ると、それぞれ8位、12位、14位タイとなり、3大学の差はかなり縮まります。いずれにしても、ハイレベルなランク帯に属していると言えるでしょう。
分野別スコアを見ると、3大学ともランク外のスコアがなく、どの分野もおしなべて実力を持っていることがうかがえます。特に、「教育満足度」のスコアが高く、また、「教育成果」も私立大学の中では比較的高いスコアを獲得しています。
⇒世界に触れる機会が多い、明治大学
3大学の中で、最上位にランクインした明治大学は、中でも「教育満足度」のスコアが高く、98.3ポイントは全体で14位、私立大学では5位です。「教育満足度」は高校教員のアンケートによってスコアが決まる分野。おそらく、グローバル人材の育成力がランクインの秘訣ではないでしょうか。
明治大学は2014年度から「スーパーグローバル大学創成支援」採択プロジェクト、「世界へ! MEIJI8000」に取り組んでいます。目的は、毎年の卒業生8000人全員を、グローバル人材として社会に送り出すこと。2023年には、年間4000人を海外に派遣(4年間で全学生の2人に1人が留学する割合)し、年間4000人の外国人留学生を受け入れることをめざしています。
2016年度には、「大学の世界展開力強化事業」にも採択されています。政治経済、理工、情報コミュニケーションの各学部が、タイ、ベトナム、カンボジアなど東南アジアの大学との間で、留学生の派遣、受け入れを活発に行っています。
「教育リソース」にも注目しましょう。資金力がある国公立大学、医師薬系の私立大学が優位な分野ですが、それらの大学を除けばスコア45.1は高い方だと言えます。2013年に、地上14階の高層棟がそびえる中野キャンパスを開設、また同年、地上17階、地下1階の教育・研究棟「グローバルフロント」が駿河台キャンパスに建つなど、施設の拡充が進められています。
⇒全学共通教育で能力を伸ばす、青山学院大学
青山学院大学の分野別スコア・ランキングを見ると、「教育満足度」と「教育成果」の高さが目立ちます。高校教員、企業の人事担当、大学の研究者から教育力に対する信頼を得ていることがわかります。
カリキュラムの中で特徴的なのは、独自の全学共通教育である「青山スタンダード」。大学で学問を学ぶ意義、大学での学び方、キャリアデザインなどについて考えると共に、自身の専攻とは異なる学問分野に触れます。例えば、1年次に開講されるフレッシャーズ・セミナーは、学部・学科混成の少人数クラス(1クラス20人程度)によるゼミ形式の授業で、一つのテーマに対していろいろな見方、考え方を出し合いながら、大学らしい学びの作法を身に付ける内容となっています。
また、グローバル人材に欠かせない語学力を育成する正課外のしくみとして、「青山学院チャットルーム」を青山キャンパス、相模原キャンパスそれぞれに設置。留学生との外国語(英語・中国語・韓国語等)によるコミュニケーションを通じて、国際交流ができる場です。
同大学は近年、学部の改組に積極的な動きを見せています。学部レベルだけでも2008年に総合文化政策学部、社会情報学部を設置。さらに、2009年には教育人間科学部を、2015年には地域社会共生学部を設置しました。時代の求めに応じた学びを提供している点が、教育力の高さに結びついているのかもしれません。
⇒社会を意識した学びに強み、中央大学
中央大学の分野別スコアの中では、「教育成果」(全体で44位タイ、私立大学では15位)に注目してみます。企業の人事担当、大学の研究者から信頼が厚いのは、社会で必要な力を養う全学的な取り組みがあるからだと考えられます。
その一つ、「『知性×行動特性』学修プログラム」は、どんな職業分野にも必要とされる能力を「知性(専門的知識・技術)」×「行動特性(コンピテンシー)」と定義し、育成する取り組みです。知性については学業成績で、行動特性については独自の指標で評価します。指標には、職業人として必要な行動特性を示す「提案力」「融合力」「ストレスコントロール」といった31項目があり、学生が6段階で自己評価します。大学は、企業に対して、評価方法の妥当性や、社会が求めるレベルなどを定期的にヒアリングして、改善を図っています。
また、「ファカルティリンケージ・プログラム(FLP)」は、様々な学部の授業科目を環境、ジャーナリズム、国際協力などのテーマに沿ってパッケージしたプログラムで、主専攻の学びに加えて、専門知識、問題解決能力を身に付けられます。単一の学問ではなく、複数の学問を組み合わせた学際的な領域の問題解決能力が、現代社会で求められていることによりつくられました。学びの中心は、少人数によるゼミ形式の授業。テーマに則した「現場」に赴き、フィールドワークを行うなど、実践的な学びが特徴です。