第63回 「厳しい現実 Ⅱ 2019更なる激化予想」
皆さん!こんにちは!!前回のブログでは終わったばかりの2018首都圏私大入試の激化現象を考察しました。
各私大が助成金を確保するために入学定員充足率を厳格管理した結果、合格ボーダーが大きく上がるという「ところてん現象」が発生しました。
このため残念なことに、従来であれば何とか合格を果たせたであろう合格ボーダー付近の志願者の多くが振り落とされる事になってしまったのです。
最難関校から始まったこの傾向は難関校・中堅高へ次々と波及し2018首都圏私大入試をかつてない程の激戦へと変貌させました。
この傾向は、実は昨年から始まっていたと分析されています。2017に発表された以下の記事を振り返りながら来年度の受験戦線を占いたいと思います。
(ダイヤモンド・オン・ラインより抜粋)
2017年の大学入試は、平成の30年間を振り返っても、最難関(早慶上理)、難関(GMARCH、関関同立)の私立大学で異常ともいえる難しさであった。
都内の高校では、合格実績の公表を取りやめたところさえある。それは、例年なら“余裕で”合格圏の大学でも不合格となるケースが相次いだからだ。
⇒既に過去30年間で最高難度の水準であったところに、、
しかし、これは序章にすぎない。18年は難化が中堅やそれ以下の私立大学でも進むからだ。
大きな理由は、16年から始まった「入学定員の厳格化」だ。
これは、一定の基準よりも多く学生を入学させると、国から大学への補助金が不交付になる制度。
⇒加えて、各私大が入学定員充足率を厳格管理
⇒当然の帰結としての合格者減
その基準が特に私立の大規模大学で、18年はさらに厳しくなる。
そのため、大学入試で合格者を多く出せなくなってしまったのだ。
結果、18年入試では最難関・難関の私立大学では合格者を絞り込むことになり、それが波及して中堅私立大学の倍率、難度が急上昇するだろう。
⇒全くこの通りになった
⇒いわゆる「ところてん現象」の発生
⇒2019首都圏私大入試も引き続き同傾向
もう一つ、18年に中堅私立大学の倍率と難度が一気に引き上がる理由がある。
難関の私立大学の志望者が例年より多く併願するのだ。その予兆は17年11月発表の河合塾「第2回全統マーク模試」の最新データから読み取れる。
北から各大学の志願者数の前年比率(18年予想)を見ていくと、下表の通り。
⇒リスクヘッジとしての併願増
⇒「ところてん現象」が拡大再生産
100%を超えている大学は17年よりも志願者が多いことが予想されるが、中には138%という大学すらある。
まさしく、“志願者増加バブル”状態だ。これらの大学の18年の難度は、例年よりワンランク高くなるはずで、大学選びには注意が必要だ。
以上のデータから、、2019首都圏私大入試は残念ながら2018と少なくとも同傾向が続くか、一層の難化すら覚悟すべきではないかと推察できます。
この濁流にのみ込まれないためにも前回と同じ結論で今回を結びたいと思います。
<結論>
ー「ところてん現象」に巻き込まれないためにも一刻も早い受験対策をスタートするべし。
ーハードルが上がった合格水準に対処するため一層の自学自習で盤石の学力基盤が必須。
ー早慶上智だけでなくMARCH以下各階層にも同様に効果が波及するため併願戦略が重要。